iPhoneのラインナップ急増が販売不振の原因では?消費者を惑わせる戦略に警鐘
朝の時間に読書をしているのですが、今読んでいる本は『スティーブ・ジョブズの哲学』というタイトルです。これは、スティーブ・ジョブズの経験を交えながら筆者が感じたことやこの様に思っていたのでは?iPhoneが爆発的人気の結果になったのは、なぜかという様なことが書かれています。
ちょうど今日Engadgetの記事を見ていると下記の様なタイトルが。
iPhoneが売れなくなってきているのか、それとも今回のiPhone XS やXS MaxそしてiPhone XRの戦略が失敗しているのか。モビカメ的に思うことがあったのでちょっと書いてみようと思います。
iPhoneのクオリティは変わっていない
今でも素晴らしい作りとデザインのiPhone。カメラの性能やスペックも他のスマホと比べてスマホパイオニアとしての存在感は、今でも見劣りしないと感じている。昨年発売されたiPhoneXでは、ディスプレイを最大限活用したノッチという分野を新しく世に出すなどAppleの開発とインスピレーションも健在だと思います。しかし、なぜここに来て売れていない様な自体に陥っているのだろうか?
iPhoneのラインナップが多様化してきた
それは増えるiPhoneのラインナップだと感じている。今までは、iPhone1機種だけだったが、大画面のPlusシリーズ、そして去年は10周年を記念した『iPhoneX』をiPhone8,iPhone8 Plusとは別に発売し3ラインナップとなり、今年はiPhoneXS,大画面のiPhoneXS Max,スタンダードモデルのiPhone XRと3ラインナップを継続してきている。
ガジェット好きのギーカーからするとスペックや特徴を比較し自分にあった物をチョイスするという情報収集を行うが、一般消費者からするとそこまでのことを考える人は少ないだろう。販売店へ足を運びそして、販売員にこう尋ねると思う
『一番性能がいいiPhoneはどれですか?』
『きれいに写真が撮れるiPhoneはどれですか?』
『これとこれはどういうどう違うのですか?』
iPhoneが1ラインアップ時代には、iPhoneがほしいといえばこれだけと指名買いできたが、現状は旧機種となったiPhone8シリーズ、iPhoneXも加える(一部ではiPhone7もまだ健在)と考えると、6機種のiPhoneから自分にあったiPhoneを探せということはかなり悩むでしょう。情報を持っているギーカーたちもそうだと思う。まだ2機種や3機種であれば比較できるが、6機種となるとこのタイミングでどれを買おうかと思うはず。
一つのことを追求するスタイル
ここでちょうど今読んでいる『スティーブ・ジョブズの哲学』にかかれているスティーブ・ジョブズの考えがなるほどと感じる。一度Appleを追い出されたスティーブ・ジョブズは、ピクサーからApple復帰した際に、社内の開発プロジェクトを確認する。そこは、ジョブズはいた時代とは大きく変わり、様々な製品開発がされていたのだ。すべてのプロジェクトの開発段階を確認したジョブズは、ごまんとあったプロジェクトを『デスクトップ、ポータブル、プロ、消費者』4つのテーマに絞った。実にシンプルな構図で今のAppleにも継続されているテーマだと思う。iPhone、iPad、iPod、Macが初期の構想に当てはまると思います。一つの製品に対しての追求が徹底されていた。
iPodも発売当初爆発的人気で誰もが憧れていた製品だと思うが、iPod nano、そしてshuffleと過去の成功製品にとらわれない新しいスタイルを提案し続けてきた。しかも過去の成功商品を、販売終了してまだ新しい製品に注力するスタイルは、今のガジェット業界では考えられないことです。
iPhoneは一つでいい
iPhoneも昔のAppleの様にラインナップを整理して、iPhoneとして1つに絞り
『これが最高なんだ!これ以上の製品は今、世の中にない!』
ということを言ってくれたら、私はまたiPhoneへのワクワクを感じれるのではないかと思う。